中部地区で人目につく桜の一つに、多賀中学校と油縄子小学校、そしてその東側の多賀高等学校の桜がある。いずれも学校のグラウンドに接しており、学校敷地と道路を仕切る生垣のような役目を果たしている。
またこの地区は、前述した肋川小学校や鳩ケ丘の付近とともに、桜が数多く植えられている地域であり、市内屈指の「桜地帯」であることは周知のとおりである。そして、美しい桜並木となっている多賀中学校の桜は、平成7年に中学校の父兄や一般の市民の手によって、天狗巣病にかかった枝の除去作業が初めて行われた、記念すべき桜である。地域の人びとの手によって守られた桜は、そののち樹勢を回復して美しい花を咲かせている。